よく考えて!「日の丸・君が代」 
         いま、八王子では


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君が代・日の丸は、当該者以外には「思想・信条の自由」に反すると言いがちですが、それ以上に同僚が権力により分断され精神的にも荒廃してしまいます。のちほど、教育基本法十条の解説もお読み願えればと存じますが、そこには「教育行政の教育内容への介入ができないことが明文化されています」。

                 【電子化作業 野副 達司<for_nze01@ybb.ne.jp>】


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       よく考えて!「日の丸・君が代」いま、八王子では(2)

 いま、八王子では(2:授業内容で中学教師処分/同僚の報告/)続報です。新聞記事では、伺い知れないものもあると思いますので、同僚の方からのたより(にこれまでの事情を少々加えて)お届けします。

-----ここから、同僚の方からの「たより」---------------------------------

 八王子市教育委員会は8月30日、八王子市立石川中のNさんに、今春2月の授業で使ったプリントついて文書訓告を出した。このプリントは、前もって授業で使う前に、「問題があるか点検し、(もしあれば)指摘してほしい」とNさんが校長へ自発的に提出していたもの。校長からは、内容についての改善や変更の指摘は、いっさいないまま、授業でこのプリントを使ったのでした。また、当の校長にも今回市教育委員会は内容不明ながら口頭訓告をしたようです。

 Nさんへの処分は今回で3度目。94年3月、「国旗・国歌抜き」の卒業式を民主的に決定した職員会議の決議を、生徒の見守る中、日の丸を強行掲揚した校長の暴挙をたしなめ、降ろした行為が都教委から「信用失墜行為」として処分されたのが始まり(詳しくは、後送の「94事実経過」を参照のこと)。1993年度、石川中は「日の丸・君が代」抜きの卒業式を行った市内唯一の中学校でした(小学校は数えるほどだが複数校あった)。都教委の処分は、当事者間の事実調査などいっさい無視した、給料一割削減二ヶ月・昇給遅延三か月という不当で重い処分でした。八王子市教職員組合は、対策委員会を設置し都人事委員会に提訴し闘いました。2回目の処分は、95年3月発行の学級通信(卒業式の日の丸について)にからむ、文書訓告でした。いずれの場合も、卒業式に強行されてきた「日の丸・君が代」を、日本の民主主義社会を担う次代の生徒達へのメッセージがこめられたものです(現在、電子化中、近日中に公開予定)。「人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われ」る彼女の教育活動の重要なひとつです。処分をちらつかせ、生徒に真実を伝えるNさんの教育活動を権力的にしか封じ込め対応しようとしない八王子市教育委員会の傲慢さを感じます。Nさんの教育活動に対する権力的な介入は、この10月からは校長による日常的な監視行動となって再開しました。職務命令を濫発する校長の視線のいきつく先は、市教育委員会・都教委・文部省であり、校長の視野に石川中の生徒たちの姿が入ってないのは悲しい現実です。

 10月半ば中間テストの前日、校長は突然以下の『職務命令』を出しました。
 [1] 自作プリントは全て少なくとも使用する二日前までに校長に見せて、許可を得る
     こと。
 [2] 家庭科の指導内容が把握できる年間指導計画と単元ごとの指導計画を提出する
     と。
 [3] 学級指導における指導内容が把握できる年間指導計画を提出すること。
 上記[1]〜[3]に関って随時授業を(学活、道徳を含む)参観させてもらいます。
  《 [2]、[3]については毎週提出すること。…校長による口頭説明 》

この職務命令も、石川中職員の反発を買い、現在は凍結状態のままです。道理を尽くし、教員おたがいの信頼関係の中で行われる教育活動を管理職としてもぜひ追求してほしいものです。これを期に、校長は、いままで一度もなかった授業参観(監視)を始めました。また突然の職務命令は、Nさんの一学期中間テストを二日延期させました。テストの延期・授業監視に不信感を抱いた生徒の中から、授業監視に来た校長に理由を正す声が多数あがり、Nさんの授業も何回かできない状態が生じました。校長はそこでも生徒達の質問にまともに答えようとはせず、かえって生徒達の不信感を募らせたようです。授業スットップの原因が、校長の授業参観なのは明白にもかかわらず、Nさんが生徒を煽動したと校長は責任転嫁の言い逃れをしています。Nさんが授業で生徒に話す内容は、校長が予め検閲し禁じてさえいます。現在は校長が許容し許可したことについてのみ話しているだけです。そのようななかでも、Nさんの授業での生徒の闊達さが校長には理解できないのです。

 校長は授業監視行動の放課後、Nさんを呼びつけ、授業中での生徒と校長の稚拙なやり取りを根にもち、「2月のプリントについていっさい話すな」と言うばかりです。
Nさんが、「それは職務命令ですか」と問うと
--「そうだ。職務命令と言う言葉も生徒に言うな」とまで言う始末。
また、聞きもしないのに、
--「(Nさんを市議会で問題にした自民党市議の)T議員の事は一切触れるな」…、
 と、職務命令の連発。
-----同僚の方からの「たより」、ここまで---------------------------------

 

つづいて、第1回目の処分になった「日の丸」降下を報じる新聞記事より、
-----ここから、新聞記事(朝日新聞1994年4月26日)--------------------------

 卒業式で「日の丸」降ろす 

 多摩地区の公立中学で三月中旬、職員会議の反対決議を押し切り、校長が揚げた「日の丸」を女性教師が引き降ろした問題で、都教育委員会は二十五日、「校長の職務を妨害した」などとして、この教師に対する減給処分(十分の一、一月)を発表した。校長への処分はなかった。

 校長への処分はなし

 処分を受けたのは、八王子市の公立中学教師。卒業式と入学式の日の丸掲揚をめぐっては、昨年までの四年間に五人の処分が行われているが、いずれも文書訓告か戒告となっており、今回が最も重い処分となった。都教委によると、この教師は、卒業式が始まる前に、校庭のポールに校長が日の丸を掲揚しようとした際、「校長の前に立ちはだかったり、国旗を綱に結び付けようとした校長の手を両手で押さえたりするなど二度にわたって妨害し、さらに校長が掲揚した国旗を二度とも引き降ろした」としている。この行為が、上司の命令に従う義務を定めた地方公務員法三二条と、「信用失墜行為」を禁じた同三三条に違反するとした。また、「ニ度も引き降ろした」ことが重い処分となった理由という。

 同校では、職員会議で、掲揚反対が決議されていた。都教委は「職員会議は校長の職務遂行の意見を求める場で、決定に従う義務は校長にない」としている。「信用失墜」については「都民の教師への信用を失った」と説明している。

 処分を受けた教師は「『校長の職務』との理由だけで、説明もないまま日の丸が揚げられたことは、教育の放棄ではないか。民主主義にのっとった教師の総意も子どもたちの気持ちも踏みにじられるような行為が許されていくことは納得できない」と言い、近く都の人事委員会に不服申し立てを行う予定という。

出所:朝日新聞、1994年4月26日(水)、多摩南13版

------ここまで、新聞記事(朝日新聞1994年4月26日)-----------------
** 1993年度卒業式における「日の丸ひきおろし」の記事は、処分の **
** 結果を伝えるだけで、どうしてそのような処分に到ったかの過程が **
** 読み取れません。職員会議のようす、管理職としての能力を「日の **
** 丸」掲揚で教委へアピールする校長・教頭の飽くなき努力、指導要 **
** 領が命じるからとオーム(オウムではない、念のため!)返しに言 **
** いつのり一切の論議に応じられない管理職、生徒への特設授業(金 **
** 利佳さん投書を題材に考える)のようす、卒業生のことばなどを次 **
** 回の「94事実経過」(2回に分けてお届け)で、お読みください  **


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