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2005年02月11日
ダイアナ・クラールはマジックです
Live at The Montreal Jazz Festival
初めてダイアナ・クラールを見たのは98年の4月か5月ぐらいで、ロンドンのロニー・スコッツというジャズ・クラブだった。たまたまチャンスがあって、見に行ったんだけど、それではまりました。まだ全然無名というか、知る人ぞ知るといった感じで、観客もまばら。でも、面白いのは、彼女が話をすると、会場にいた全ての男性が「絶対に彼女は俺に話をしているんだ」といった目をしながら応えていたこと。いやぁ、マジックです。まるで吸い込まれるように彼女にはまってしまうんです。
今考えれば、あの時、一言でも彼女と話をしていればなぁと、本当にそう思います。だってねぇ、彼女がジャズの歴史を塗り替えてしまうほどの人気を獲得するとは、さすがに誰も思っていなかったはず。でも、そうなってしまったんですよ。それを見事に証明しているのがこの作品です。
初っぱなから会場の全景というか、あまりに多くの人が集まっている風景が飛び出してくるんですけど、「なに、これ?ひょっとしてピンクフロイドのライヴ?」と思えるほどの客の数。ぶっ飛びます。あれは明らかに1万を超える数です。その観客が見つめるなかにあるステージには典型的なジャズのユニットが控えているわけです。ダイアナのピアノ、ヴォーカル。ピーター・アースキンのドラムス、アンソニー・ウイルソンのギター、ロバート・ハーストのベースとわずか4人。この光景だけでとんでもないと思いましたね。
しかも、単純に美貌なだけではないんです、このダイアナは。ヴォーカルはうまいだけではなく、味がある。エルヴィス・コステロが惚れ込んで妻にしたのも頷けます。しかも、ピアノも、そのフレーズにとんでもない自由さを感じます。それだけではなく、彼女にこそ使うべきだろう言葉に、カリスマというのがあります。98年に見たとき、カメラをもってたらなぁ... と、どれほど思ったことか。なにをしても、それがそのまま「絵」になるんですよ。ちょうど、トム・ウィエツがそうであったように。あるいは、もっととんでもない大物と比較してもいいと思うんですが、ジェームス・ディーンやチェット・ベイカーの若い頃のことを思い出してもらってもかまいません。まずは聞いて欲しいと思いますね。それも、このDVDで。だって、これ、アメリカからの輸入盤なんですが、リージョン・フリーで1600円強。CDを買うよりも遙かに安いし、ジャケットをクリックしてくれたらamazonに飛ぶんですが、この値段だったら送料もかかりません。それでとんでもない「ジャズ」を体験できるんですから。まぁ、最近の作品では、明らかにジャズを離れようとした曲作りをしているように見えますけど、それでもいいんです。ジャズだから好きなんじゃないから。
正確な作品のタイトルは『Live at The Montreal Jazz Festival』。スイスのモントルーではなく、カナダのモントリオール・ジャズ・フェスティヴァル。いいですよ。
ちなみに、このずいぶんと前に発表されているパリのライヴも素晴らしいですね。このころはリージョン・フリーのDVDプレイヤーをもっていなかったので、国内盤を買っているんですが、高かった。でも、今はこのアメリカ盤も1600円前後。リージョンは1らしいけど。
ということで、これからも気ままにチェックした作品の話でも書いていきましょう。
投稿者 hanaoyaji : 2005年02月11日 22:38