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2006年05月08日
The West Coast Pop Art Experimental Band、再びサイケデリックにはまる
ひさびさにサイケデリックな音楽が気になりだしたのは昨年10月、ソウルに行ったおかげだろう。そのときたまたまもらったのがキム・ホン・タックという、伝説のギタリストが中心となったHE6というバンドのアルバムだったという話は以前書いた。おかげでアイアン・バラフライの名作、『In-A-Gadda-Da-Vida』(やったね、紙ジャケで再発売されるぞ)を買ったり... 遅れてきたサイケデリック中年のような気持ちで、いろいろ探し始めたという感じかな。といっても、サイケデリックに関して、そんなに知識があるわけでもなく、80年代に取材したサイケデリックなクラブ、「アリス・イン・ワンダーランド」に触発されて集めたのが、エレクトリック・プルーンズの『I Had Too Much to Dream (Last Night)』にゾンビーズの『Odessey and Oracle』、あるいは、サーティーンス・フロア・エレヴェイターズの『Psychedelic Sounds Of The 13th Floor Elevators』といった著名な作品の数々。
でも、結局、一番気に入ったのはXTCが80年代半ばにデュークス・オヴ・ストラトスフィア(成層圏侯爵って意味か?)変名で発表した『Chips from the Chocolate Fireball』だった。といっても、本来は『25 o'clock』と『Psonic Psunspot』という2枚のアルバムとして発表されたもので、それを合体させた2 in 1のCDがこれ。実は、あのころ、ヴァージン・レコードの事務所であまりに素晴らしいジャケットのアナログを見付けて「なに、これ?」と手に取ったのがきっかけで、スウィンドンに住むアンディ・パートリッジとインタヴューするという顛末になっている。
前者はヴァージンのラベルを復刻させていたり、後者はサイケデリックなカラーのヴァイナルで、サイケデリック再評価の時代に「昔、こんな、隠れたバンドがいて、それを発掘した」という冗談をアンディ・パートリッジが仕掛けたという感覚かもしれない。先に述べたバンドの数々は、実は、このアルバムのモデルになったバンドの数々で、さすがに、おいしいところだけを集めて新しく録音したこれはいい感じでぶっ飛んでいた。(ちなみに、『Psonic Psunspot』のジャケットを表にしたこれが今1000円以下で買えるというのも、おいしすぎます。)
で、今回購入したのがジャケットで決めてしまったThe West Coast Pop Art Experimental Bandのアルバム『Part One』。まぁ、ジャケットを見ているだけでそのサイケデリック具合がわかろうというもので、これが大正解。なんでもロスをベースにしたバンドで、これが録音されたのは67年らしい。引きずるようなベースにタンバリン、そして、ゆったり宙を漂うようなギターが登場するという初っぱなの曲で幕を開けて、スコ〜ンとサイケデリックな世界に誘い込まれる。語りの入った『1906』でのひねくれたギターや唐突に曲が終わってしまう感覚もグッド。でもって、バンド名通り、いろいろな実験的な試みをしながらも、けっこうポップなメロディのおかげで、全然飽きさせないのだ。アシッド・フォークっぽい曲もあれば、ちょっとザ・バーズを思わせるコーラスや曲調が最高の『Transparent Day』なんて、さすがにシングルとしてカットされただけのことはあると思う。というか、これ、どこかで聞いたことがあるような気がするけど... おそらくサイケデリックのファンにはおなじみの曲で、このバンドも有名なんだろうなぁ。『Leiyla』でのぶっ飛びギターやアナーキーの極地のようなサウンド・コラージュも面白い。実にトリッピーです。
カバーしている曲としてクレジットされているのはフランク・ザッパの『Help I Am A Rock』(これ、かなり飛んでます)やピー・エフ・スローンの『Here's Where You Blong』にヴァン・ダイク・パークスの『High Coin』。けっこうなポップさと実験性をバランスよく詰め込んだこれは、きっとサイケデリックの名作アルバムだったんだろうと想像しますな。
ちなみに、サイケデリックの名作ということでThe Electric Flag名義の『The Trip』も買ったけど、もうひとつぴんとこなかった。それでも、飽きずに、彼らの『A Long Time Comin'』も購入。今日届いたばかりでまだきいてませんけど、どんなものでしょうね。いずれにせよ、The West Coast Pop Art Experimental Bandをかなり気に入ってしまったので、これ以上のインパクトを得られるかどうかはかなり疑問ですが。
投稿者 hanasan : 2006年05月08日 15:59