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2006年08月27日

Linton Kwesi JohnsonのDVDが出たぞ。

Linton Kwesi Johnson UKレゲエを語るときに避けて通れない人物に、ダブ・ポエット、リントン・クゥエシ・ジョンソン、通称LKJがいる。重厚なルーツ・レゲエをバックに「詩の朗読」をするというスタイルなんだが、語られている言葉は、ジャマイカの訛り、パトワ。そんなスタイルで彼が一躍脚光を浴びたのは78年に発表されたこのアルバム、『Dread Beat An' Blood』が発表された頃だった。ジャケットを見ればわかるだろう、機動隊の群れに向かっているのは黒人の男性と女性。それぞれの手には瓶や缶が握られている。当然ながら、それが示すのは「敵」である「警察」(権力)に立ち向かう、イギリスのマイノリティの姿であり、簡単に想像できるように、そこからは真っ向から政治や社会に向かい合った強力な言葉が放たれていた。

 自分が初めてイギリスに向かったのが80年4月。そんなLKJが立て続けにアルバムを発表していた時期に重なる。『Dread Beat An' Blood』で脚光を浴びた彼がアイランド・レコートと契約して、翌79年に続く『Forces of Victory』を、そして、80年には『Bass Culture』を発表。この3枚の重たさは、当時のイギリスが抱えていた経済不振や人種差別といった社会的な問題を見事に浮かび上がらせていた。

 確かに、自分があの頃のイギリスにいたから、あの独特の重さや鋭さを感じるのかもしれない。なにせ、全てが暗かった。天候のせいもあるだろうし、経済のせいでもあるだろう。実際、マイノリティに対する風当たりはきつく、「俺たちイギリスの人間が貧しさに喘いでいるというのに...」と不満のはけ口はアジア系、カリブを中心とした黒人に向けられていた。だから、街を歩いているだけで「チンク」と、中国人に対する蔑称を突きつけられたり、ツバを吐かれたこともあった。そんな時代の話なのだ。

 が、もし、そんなことを全く知らなかったとしても、この一連のアルバム、特にデビュー作となる『Dread Beat An' Blood』を聴けばその全てを肌で感じることができる。LKJの素晴らしさはそこにあるように思えるのだ。低く淡々と話しているようで、実は、バックの重たいレゲエのビートと重なって、簡単には理解できない言葉の奥にある意味をまっすぐにたたきつける。もし聴いたことがなければ、聴いてみるがいい。ぞっとする冷たさの向こうに、静に、それでも、深く確実にくすぶっている怒りの熱を感じるはずだ。

Linton Kwesi Johnson そのLKJのDVDがうちに届けられた。(なお、これをamazonで探してみたがみつからなかった。HMVでは入手できるようだし、発売元のP-Vineでも買えるはずです)これは、ちょうど『Dread Beat An' Blood』が発表された時に制作された彼のドキュメンタリーで、監督は、ここで幾度かお話ししただろう、自分が何年もDVD化を望んでいるUKレゲエ映画の傑作『バビロン』を撮ったフランコ・ロッソ。その時代の背景もあるんだろう、多くのカリブ系移民が集中していたロンドン南部のブリクストンの風景やレコーディング風景、そして、幾度も続発していた暴動シーンなどを絡めながら、「なぜLKJ」なのか、どこから彼の音楽や詩が生まれてきたのかがヴィヴィッドに伝わる内容となっている。

 自分が彼とインタヴューしたのはこのドキュメンタリーが撮られてから5〜6年後ではなかったかと思う。場所はブリクストンで彼が中心となって活動していた政治団体であり、出版もやっていたレイス・トゥデイの事務所だった。ドアを開けて、通されたのは階段の奥に作られた秘密の部屋で、彼の人生の話を教えてもらったものだ。

「僕らにとって、ここで生きることがそのまま闘いだった」

 あの時、彼が口にしたその言葉は今も脳裏に深く焼き付いている。(当時の話は、あの頃共同通信で連載していたシリーズの2回目に記していて、ここにそれを復刻させているので、ご関心のある方はチェックしてください)その言葉の重さは、それから後、アスワドやスティール・パルスといったバンドとのインタヴューでも痛感したことだったし、取材する上で避けては通れない問題だったように思う。実際のところ、肌でなにかを感じていた80年から1年のイギリス生活を終えて帰国した時、テレビのニュースを通じて耳に入ってきたのが全英数十都市での暴動の話。結局は、それが引き金となって、再びイギリスに向かってもう1年をあの国で過ごすことになるんだが、まだまだ物書きになろうなんて思っていなかった頃から、自分を動かすものがそこにあったように思えてならないのだ。

 そんな時代のことを十二分に振り返らせてくれるのがこのDVDだと思うし、これこそが自分にとってUKレゲエだったんだということを再確認させてくれた。なにやら再びレゲエ・ブームだといわれるこの国で、このDVDやLKJの音楽が「それがホントにレゲエなのかい?」というささやかな疑問を浮き上がらせてくれればと思う。レゲエがこうではなければいけないとは思わないが、日本の多くの音楽やバンドにみられる、あまりに希薄な政治意識や社会性の欠如は、こういった作品の刺激を受けることでしか埋まらないように思えるのだ。なにやら、同じことをもう30年以上にわたって口にしているように思えるけど、そんな状態がファシストのような小泉政権を長らえさせ、日本を「危ない領域」に向かわせているのではないかと思う。



投稿者 hanasan : 20:36 | コメント (0)

2006年08月24日

Loggins & Messina、紙ジャケ再発CDご購入

Loggins & Messina かなり長い間この二人、ロギンス&メッシーナのアルバムがきちんとCD化されたことはなかったように思う。ずいぶんと前にソニーが日本企画のベスト的な作品をCD化したStar Boxというシリーズがあって、それがうちにあるんだが、その後、まだ2800円という価格でアルバム数枚がCD化されたことがあった。当時は、おそらく、ほとんどの再発ものでも受け取れていた頃なのに、うちには『Full Sail』と、ベスト・アルバム『『Best Friends』のアメリカ盤があるに過ぎなかった。あのとき、全部CD化されたんだろうか?というよりは、未CD化の隠れた名盤みたいな流れで発表されたんじゃないかなぁ。勝手な憶測ですが。

 彼らにとってのデビューとなるこの『Sittin' In』はアナログで持っていて、ほとんどオリジナルが発表された頃に入手していたのではないかと思う。そのCDが紙ジャケット・ヴァージョンで発表されたということもあり、これを買ってしまった。要するに、簡単に聞けるからという理由とiTuneに入れやすいというのも言い訳かな。それだったら、iTuneで買えばいいんだろうが、「紙ジャケ」に惹かれたというのもあるんだろうな。

 おそらく、多くの人が知っていると思うんだけど、この段階ではまだロギンス&メッシーナというバンドではなかったらしい。クレジットを見ればわかるんだけど、ケニー・ロギンス with ジム・メッシーナということで、バッファロー・スプリングフィールド (国内盤 / US import)からポコ(US import)と渡り歩いてきたメッシーナがプロデューサー的な存在としてこのアルバムに関わったらしい。それが結果としてロギンス&メッシーナというユニットを生み出すことになったんだそうな。

 で、このアルバムでなにがお気に入りかというと『ダニーズ・ソング』と『プー横町』。両方とも名曲で、彼らのベスト的なアルバムには必ず収録されているのがこの2曲で、これはよく聴いた。この後のアルバムもけっこうフォローしていたとは思うけど、ライヴの『On Stage』が一番記憶に残っている。さわやかなウェスト・コースト音楽... というイメージの向こうに、実はジャズからラテンといった様々な音楽の要素をほどよく吸収して、どんどんインプロを展開していくという意味で、実は、かなりフュージョン的な要素も多分に持っていた。

Loggins & Messina それを再発見したのが昨年購入したこの再結成ライヴのDVD(国内盤 / US import)。面白いのはこのCD(US import)とDVDの値段が変わらないことだというのはあれを買ったときに書いているんだが、これはDVDの方が断然おすすめ。なにせ、収録されている曲数はDVDの方が遙かに多いし、73年のライヴ映像も見ることができる。再結成との時間の差は約30年だけど、なにやら演奏そのものはあまり変わっていない感じがして、今も昔も実にいいのだ。個人的には指でピッキングするジミーのギター・ソロにぞっこんですが。

 で、このロギンス&メッシーナが解散した後に、ケニー・ロンギンスは『Nightwatch』という素晴らしいアルバムを発表。当時全盛だったフュージョン的なアプローチが独特なニュアンスを感じさせる音楽を生み出したんだけど、この後はただのポップ・スターになっていって一切聴かなくなった。特に、誰でも知っている「トップ・ガン」とか「フットルース」とか... 最低だったなぁ。一方の、ジム・メッシーナも傑作『Oasis』を発表。これも隠れた名盤だと思う。先日、渋谷のレコード屋で『Messina』のアナログを買ってみたんだけど、『Oasis』の方が遙かに好きだなぁ。なにやら、『Oasis』には歌心いっぱいの曲を感じることができるんだけど、後者はなんかサウンドの派手さや出来にばかり執着しているような印象を持ったからかな。

 とまぁ、例によってバカは死ななきゃ直らないレコード漁りの毎日。先日も、札幌に行ったとき、再結成したはっぴいえんどのライヴや赤い鳥のデビュー・アルバム(名曲「竹田の子守唄」を英語にして歌ってたもの)や今度ハイドパーク・ミュージック・フェスティヴァルに姿を見せるオレンジ・カウンティ・ブラザーズのファーストも買った。これなんぞ、どこかでCDを買った記憶があるんだが、見つからない... いつものことですが、これが一番困るなぁ。なんとか、棚を作れるスペースを確保しなければいけないんだけど、もう... 全ての壁がCDに覆われて、全然ないからなぁ。どうしましょ。



投稿者 hanasan : 03:33 | コメント (0)

2006年08月15日

Karen Dalton再び...はまる、はまる

Karen Dalton いつだったか、ここでKaren Dalton(カレン・ダルトン)という女性フォーク・シンガーの話を書いたんだが、この間、何げなくヤフー・オークションというのを見ていたらら、名盤と呼ばれている彼女のセカンド・アルバム『In My Own Time』をみつけてしまった。なんと2枚もアップされていたんだが、1枚は全くの新品で価格は14500円。こりゃぁ、高い。さすがに手が出ない。でも、もう1枚は8500円。これもかなり高い。が、開封して一度しか聞いていない...と、本当か嘘かは知らないけど、書かれてあって、出品している人の評価もチェックして... ええい、買っちまえ! と、初めてヤフオクなるものを体験した。

 金を払ってその翌日には手元に届いたという意味で、とてもいい感じの人だったなぁと思うが、同時に、これはカットアウト盤。しかも、オリジナルのプレスではなくて、レーベル違いの再発盤じゃないかと思う。さらに加えて、A面1曲目に傷ではないんだが、プレス上のミスなんだろう、ちょっと盛り上がっている場所があって、針圧が低いと見事に針が飛ぶし、どうしてもノイズは避けられない... という意味で、どうなんだろうと思った。でも、まぁ、そのほかは新品のようで音もめちゃくちゃいい。というので、実に嬉しいのだ。

 なにせ、彼女の存在を知ったのは、例の音楽仲間、日高氏の家。何年か前にさかのぼるんだが、聞いたとたんに「これ、誰?」だからね。めちゃくちゃええやん。と、それ以来、このアルバムを探していたのだ。しかも、このところ、仲間からやたらこのアルバムのことが聞こえてくるのだ。中目黒のバード・ソング・カフェじゃ、これが定盤だし、苗場のポールの店に行ったときにも、このアナログを見せられた。彼の場合、ファーストの『It's So Hard To Tell Who's Going To Love You』までアナログで持ってやがる。悔しいぃ!と、思っていたわけです。

 とはいっても、面白いことに、この『It's So Hard To Tell Who's Going To Love You』は、CD化されていて、これは買っていた。そのアルバムがどれほど素晴らしいか... いやぁ、語り尽くせないぐらいにめろめろになっているんですが、そんなこともあって、なんとしてもセカンドの『In My Own Time』を入手したかったわけです。というので、やっちゃいました。散財でございます。7〜8年前に細野晴臣の『泰安洋行』のアナログ(もちろん、オリジナル)を6500円の値段で引き落としたことがあったんだが、それ以来のオークション。でも、後悔はなしですな。やっぱ、いい。めちゃくちゃいい。

Karen Dalton で、その『In My Own Time』を最初に聞いたときにHDに落として... マスタリングして... 自分用にCDに焼き落としました。しかも、速攻でiTuneで抜いてiPod用に準備。嬉しいことに、今回も曲目からタイトルまでなにもしなくても認識してくれました。もちろん、その間に何度も聴いているんですけど、いいアルバムですね。特に、「男が女を愛するとき」のカバー。これは泣けるぞ。いや、泣きました。おそらく、これが最もみんなに語られる曲じゃないかと思うけど、基本的には全部カバーなんですね。ザ・バンドの『In A Station』とかマーヴィン・ゲイで有名な『How Sweet It Is』とかも入っているし、トラッドの2曲以外のクレジットに彼女の名前が見えないから。想像するに、彼女の声の素晴らしさにはまったウッドストック周辺の人たちが彼女のために一肌脱いだ... って感じじゃないかと思います。バックにジョン・サイモンとかジョン・ホールやエイモス・ギャレットの名前も出ているしね。

 だから、このアルバムは「きちんとプロデュースされている」という印象が強いですね。いい作品なんだけど、自分にとってはファーストの『It's So Hard To Tell Who's Going To Love You』の方がいいなぁと思った。これは負け惜しみじゃなくて、こちらの方が彼女の自然な魅力がきちんと詰め込まれているって感じですかね。と思って、当然、こちらのアナログも探し出したんですな。そうしたら、アメリカでは10ドルぐらいで入手可能のようです。ってもクオリティはそれほど良くはないのかもしれないけど。

 それに彼女に対する再評価が高まっているようで、『It's So Hard To Tell Who's Going To Love You』のUK盤もでるようです。しかも、こちらのUK盤なんですが、なにやら値段が高いなぁ... と思って、いろいろと調べていたら、なんでもDVD付きでレアなライヴ映像が入っているようです。っても、これもイギリスじゃけっこう安い値段で売られているようなんだけど、日本で買えば3000円を超える。悔しいなぁ... と、思いながら、こうなってしまうともう止められません。また、注文してしまいました。だって、見たいじゃないですか。あの、今にも朽ち果ててしまいそうな、か細く、絞りでるような声が、どうやって出てくるのか? 誰かが、ビリー・ホリデーのようだといっていたのを覚えているけど、ホント、ビリーがフォークやブルースをやっているという感覚なんですね。これは見たい、どうしても見たい。と、それだけのことで、再び散財です。いやぁ、音楽バカは死ななきゃ直りません。


*補足です。

 どうやら、カレンのセカンドがベアズヴィルから出ていたというのは、完璧な誤解で、全然そうじゃなかったみたいです。ということで、バックのミュージシャン情報からそういった誤解をしてしまったみたい。ごめんなさい。アホです。




投稿者 hanasan : 14:42 | コメント (0)

2006年08月13日

Nocolette Larsonのライヴ買っちまった!

Nicolette Larson 70年代の終わり、なぜか一気に女性アーティスト、特にウエストコースト系が脚光を浴びた時期がある。っても、昔から基本的には女性の声が好きで、いろんなアーティストを聴いていたんだけど、そんななかで「愛くるしい!」という言葉がピッタリな女性にニコレット・ラーソンがいた。これが78年に発表されたデビュー・アルバム『愛しのニコレット』(国内盤 / US import)なんだけど、プロデューサーはテッド・テンプルマンで、ドゥービーやリトル・フィートなんかを手がけていた大物。当時は、(今も、そうだね)そんなクレジットで全く知らないアーティストの作品もあさるように買っていたんだが、まずはそのあたりをチェックして、バックのメンバーを見る。すると、ほとんどリトル・フィート系だというので、「こりゃぁ、文句ないよ」と購入。そして、アルバムの1曲目、ニール・ヤングの『カムズ・ア・タイム』(国内盤 / US import)に収められている『Lotta Love』(邦題『溢れる愛』)でKOを喰らうことになります。(ちなみに、このアルバムでニールとデュエットをして、脚光を浴びていたなんて話も思い出しましたけど)この1曲だけのためにこのアルバムを持っていてもいいと思えるほどに、はち切れんばかりの『愛くるしいヴォーカル』が飛び出してくるんですな。これも、自分にとっての永遠の名盤です。

 で、そのあと、同じようなメンバーと一緒にセカンド・アルバムの『In the Nick of Time』(US import)を発表して、当然のようにこのアルバムも購入。といっても、それ以降の彼女は... わからない。他の女性アーティストに気移りしたのかもしれないけど、これ以降は買ってはいなかった。貧乏人の学生にそんなにたくさんのアルバムを買えるわけがないから、この2枚に比較して驚くほどの作品じゃなかったんだろうなぁ... 徐々に彼女への関心が薄れていったということなんだろう。

Nicolette Larson そんな彼女が脳腫瘍で他界したのが1997年12月だったらしい。そんな話は全然知らなくて、なにかの機会に『A Tribute to Nicolette Larson』(US import)をみつけて、けっこうショックを受けたものだ。なにせ、享年45歳。まだまだ若い『愛しのヴォーカリスト』がなくなってしまったわけだ。

 ちなみに、このアルバムに参加している人たちの顔ぶれを見れば、彼女がどれほど仲間に愛されていたかが手に取るようにわかる。リトル・フィートは当然として、ジャクソン・ブラウンからボニー・レイット、リンダ・ロンシュウタット、エミルー・ハリスに、ダン・フォーゲルバーグやジミー・バフェット、クロスビィ・スティルス&ナッシュ、キャロル・キング...さすがです。

 と、なぜか彼女が気になっていたここ数ヶ月、たまたまみつけたのがこの『Live at Roxy』(US import)というアルバム。例によって例のごとく、限定とかって言葉にとっても弱いものだから、「5000枚しかプレスされていない」というので、ちょっと値段が高いんだけど、買ってしまった。ところが、その内容があまりに素晴らしくて... びっくりしています。なにせ、録音されたのは78年の12月20日。ファースト・アルバム『愛しのニコレット』(国内盤 / US import)が発表された頃。ジャケットの記録を見ると、彼女のプロモーション用に制作されたものらしいんだけど、実際にプロモーション用のアナログがでていたのではないかと察する。(当時、そういったものがけっこうあったから)

 よほど彼女に入れ込んでいたんだろう、このライヴ録音にもテッド・テンプルマンがプロデューサーとして名を連ね、バックのメンバーもデビュー・アルバムの主力が集められている。っても、クレジットなんてなくて、ライヴのなかで彼女がメンバーを紹介しているからわかるんだけど。それに、今気がついたんだけど、このCDをiTuneに落としてみたら、曲名と一緒にバックのパーソネルがみんなでてきた。当然のようにビル・ペインもいるし、ポール・バレルやアルバート・リーなんかの名前も見える。おそらく、客席にはローエル・ジョージもいたんだろうなぁ... と思う。と、完璧なバックにサウンドのクオリティも文句なし。デビュー・アルバムがそのままライヴで楽しめる感じで、これはいい買い物をしたと思う。最もヴィヴィッドな時代のライヴを最も素晴らしいクオリティで残していてくれたことになる。

 このことを書くに当たってニコレット・ラーソンへのトリビュート・サイトをみつけて、『The Very Best of Nicolette Larson』(国内盤 / US import)というアルバムに、ここに収められている2曲が収録されていることを知ったんだけど、その他はブートでしかでていなかったんだそうな。おそらく、ここに収録されているもので、あの日に録音されたものの全てではないかと思うけど、あまりの完璧さに「買って良かったなぁ」と思ってます。

 ちなみに、私のアルバムに書かれている番号は4714。ということは、あと数百枚でなくなるってことなんでしょうか。もし、当時の彼女が好きなんだったら、これは持っていた方がいいと思うなぁ。



投稿者 hanasan : 16:41 | コメント (0)

2006年08月07日

Eddie Tan Tan Thorntonの名作復刻!名作は死なないのよ。

Eddie Tan Tan Thornton 今から10年ほど前にレゲエが脚光を浴びて日の目を見たアルバムにEddie Tan Tan Thornton(エディ・タンタン・ソーントン)の名作、『Mucial Nostalgia for Today(ミュージカル・ノスタルジア・フォー・トゥデイ)』という作品があった。記憶ではラフ・トレードから発表されたのではないかと思うが、それが日本でも発表されて、いたく気に入っていた。といっても、あのときのレゲエ・ブームはあっという間に尻すぼみになって、好事家のが愛する貴重盤として長らくシーンから消えることになったのがこの作品。
 
 で、この人物が誰かというと... おそらく、アスワドの来日公演やジャズ・ジャマイカ、あるいは、リコ・ロドリゲスのバンド、最近ではスカ・クバーノあたりをごらんになったことのある方なら、知っているだろう、めちゃくちゃ元気のいい、やたら目立つトランペット奏者の愛すべき親父。なんだか愛嬌満点で、ちょっとでもお話をすると「お友達」になってしまうというというか、友達にされてしまうという人物で、日本でも彼の友達はいっぱいいるはずだ。

 初めて会ったのは、おそらく、アスワドを取材した80年代の半ばではないかと思うが、その後も、アマズルという女性中心のレゲエ・バンドのバックで吹いていたことがあり、たまたまブリストルの大学祭かなんかで彼らが演奏していた時に友人の日高氏と一緒に訪ねていったことが、よほど嬉しかったんだろう、未だにその話を持ち出されるのだ。

 といって、彼はもっと昔から演奏をしていて、いろいろな名アルバム、歴史的なバンドとのレコーディングも経験している。ビートルズとかストーンズとか... そんな話は幾度も聞いているんだが、なによりも彼の道を開くことになったのはジョージィ・フェイムとブルー・フレイムスの時代だと思う。その頃の活動を通じてビートルズなんかと知り合っていったんだろう。また、その後、いつだったか知らないが、一時はロンドンでジミ・ヘンドリックスと一緒にフラットをシェアーしていたなんて話も聞かされた。これなんぞ、驚き桃の木山椒の木っという感じですな。

Eddie Tan Tan Thornton で、90年半ばのこと。ジャズ・ジャマイカのアルバムを日本で発表させようと当時のパルコ・クアトロ・レーベルを話を進めてたんだが、そのときに、どうせだったら、リコやタンタンのアルバムも出せませんか... となって、このあたりを一気に発表することができたわけだ。しかも、すでにその時点でオリジナル・アルバムのジャケット・データなどがないというので、じゃぁ、「俺が写真を撮りますわ」といって、彼がアスワドとリハーサルをしている場所に出かけていって彼の勇士を撮影。それを使ったジャケットを日本で制作して生まれたのが初CD化となるクアトロ・レーベルからのヴァージョンだった。そのジャケット写真がこれなんだけど、これはもう入手不能だ。実に残念。(ちなみに、そのときに書いたライナーはこちらで読むことが来でるので、お暇な人はどうぞ。)

 それから10年ほど過ぎた数ヶ月前のこと、ブルースインターアクションズの方から連絡が入り、なんとか彼のこのアルバムを再発したいんだが... という話になった。なんでもスカ・クバーノで来日したときに、タンタン本人からアプローチがあったようで、ひょっとしたら、僕がマスター・テープを持っているかもしれないというんだが、当然、そんなの持ってはいない。というので、これを発表したクアトロ・レーベルに問い合わせをして、あのときのDCなりをマスターとして使うかあ、あるいは、マスターを貸してもらえばいいんじゃないかとアドバイスをしたんだが、どうやらそういった流れを経て今回のDC化が実現したようだ。(っても、具体的な話は知りません)

 そうやって届いたのが今回の再発盤。なんでも当時CD化した時にアスワドとのトラックがボーナスとして加えられていたんだが、今回はそれに輪をかけて「Peace & Love」という曲とそのDubヴァージョンがおまけとして入っている。それはそれで嬉しいですな。

 それに、今回ちょっとしたアドバイスをしただけなのに、ご丁寧に私のクレジットも入れてくれている。ありがたいです。加えて、ご協力ありがとうございますという丁寧なお手紙に添えてサンプルを届けてくれた。感謝です。

 なお、このアルバム、amazonで探したんですが、みつかりませんでした。どこかのCD屋さんで手にはいると思うので、買ってください。名作です。のんびりと夏の日を過ごすのには最適なリゾート型レゲエ・アルバムといってもいいぐらい。こんなのをビーチで聴いていたら、たまりませんぜ。


投稿者 hanasan : 19:55 | コメント (0)

2006年08月04日

届きました、Glastonbury the FilmのDVD

Glastonbury Festival 以前、ここでお知らせしたように、ジュリアン・テンプルが監督したグラストンバリー・フェスティヴァルのドキュメンタリー映画がこの4月からイギリスで公開されている。それを公開初日にロンドンのエレクトリック・シネマで見ているんだが、そのことに関してはここに書いている。実に面白い。みなさんにもぜひ見てもらいたいと思うんだが、当然ながら、DVDが発表されたら速攻で入手しようと思っていた。

 で、噂で耳にしたのが、そのDVDが7月17日に発売されるということ。というので、amazonで検索をかけてみたんだが、最初に引っかかったのが、サウンド・トラックとされるこのアルバム、『The Music From Glastonbury The Film』。だが、DVDの方では引っかからない。それならばと、amazon.co.ukでチェックしたら、当然のように発表されていた... というので、フジ・ロックの仕事でやってくる仲間に依頼して、DVDとこのCDをセットで購入。持ってきてもらうことになった。

 面白いのはセットで購入すると両方で20ポンドほど。5000円ほどで、実に安い。今、このサントラをチェックしてくれればわかるんだが、サントラだけで3000円以上。いつになったら、日本に入ってくるのかはわからないが、DVDも2000円ほどでは買えないだろうから、安い買い物だったと思う。もちろん、友達がこれを持って日本に来てくれたということもあるから、そんな値段で済んだのであり、これを日本まで郵送してもらったら、けっこうな値段になったとは思うけど。

Glastonbury Festival で、このサントラなんだが、実をいうと、実に映画っぽい。って、当たり前のことなんだろうけど、通常、サントラって、使用された曲が独立してそのまま収録されているという感じ? ところが、ここにはドキュメンタリーで使われた「誰かの話している言葉」が曲間に使われていて、そのクレジットについて、「誰かなんて知ったこっちゃない」と入っているのが笑える。そんななかにはかつてCND(核廃絶運動)へのチャリティとしてグラストンバリーが開かれていた時代のリーダー的存在だったE・P・トンプソンのスピーチもあって、当時のグラストンバリーを知っている人間には実に懐かしいのだ。

 収録曲数は24曲で当然、グラストで録音されたもの。紙ジャケットでプリントもいいし... これは、グラスト・ファンだったら持っていたいと思うだろうな。ちなみに、このほかにもグラスト関係で数々のCDは発表されているんだが、最近では未契約のバンドを集めた『Glastonbury Unsigned 2005』や『Glastonbury Unsigned 2004』が面白かったかな。大昔にNMEがグラストでのライヴを集めたCDを読者限定で発表したんだが、当然それは1回だけのプレスで、おそらく、今じゃ入手不能だろう。

 で、DVDの方だが、2枚組となっている。1枚は当然、本チャンの映画でこれを見るのは、3回目かなぁ。日本ではポニー・キャニオンが10月ぐらいに(おそらく)映画として劇場公開して、その後にDVDとして販売する予定とか。

 今、Disc2の方を見ているんだけど、未使用だったシーンとして11曲分のライヴが収められていて、その他にもインタヴューも収録されている。インタヴューされているのは主催者のマイケル・イーヴィス、著名人、フェスティヴァルに参加した人等々。著名人のなかには、既に亡くなったジョン・ピールの映像もあり、バンドとしてはコールドプレイ、モービィ、ジェイムス・ブラウン、ノエル・ギャラガーなんて人たちの顔が見える。まだ内容は見てはいないんだが、これからのんびりとチェックしてみよと思っている。(ちなみに、今、ジョン・ピールの部分をチェックしたんだが、これを撮影したのは渋さ知らズが日本のバンドとして初めてピラミッド・ステージに出演した時のもので、彼が渋さを楽しみにしていたと話しているのが嬉しい。っても、バンドの名前を読めなくて困っているなんて言ってるんだけどね)

 いずれにせよ、この映画、めちゃくちゃ面白い。これまでグラスト関係の映画といえば『Glastonbury Anhtems』(輸入盤 / 国内盤)のおまけとして収録されている昔のドキュメンタリーか、『Glastonbury The Movie』というものがあるんだが、今回のジュリアン・テンプルのものはそのどれよりも比較できないほどに素晴らしい出来となっている。なにせ、70年の1回目から2005年までの映像を集めて35年の歴史と4日間のフェスティヴァルを時系列に沿って編集構成するというもので、グラストがどういったものなのか、そして、その背後にどんな歴史や文化があるのかがはっきりとうかがい知れるのだ。これは、フェスティヴァルにとりつかれた人たちには絶対にみて欲しいと思う。



 

投稿者 hanasan : 13:12 | コメント (0)