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2006年11月22日

愛の唄、聴かせます Vol. 3 - Simple Man : Paul Williams

Paul Williams とどのつまりがラヴ・ソング、愛の唄につきる。そう思うことが少なくない。誰かに恋をしているとき、愛している人がいるとき、そればかりか失ったときにだって、いつも「愛の唄」が、どこかで自分を救い出してくれたり、癒してくれたり... だから、自分にとって宝物のような愛の唄を紹介していこう... と、そう思って始めたのが完全不定期なこのシリーズ。どんなものが飛び出すか、それはこれからのお楽しみ。さて、今回は?

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 実は全然好きでなかったカーペンターズのヒット曲の多くのを作ったのが、今回ご紹介するポール・ウイリアムスというシンガー&ソングライター。「雨の日と月曜日は」から「愛は夢のなかに」、あるいは、「愛のプレリュード」といった、誰もが知っている名曲を生み出したのは、背の低い、そして、全然男前でもなく、ひょっとしたら、かなり不細工な、嫌われ者の役を演じていた俳優でもあるというのが面白い。その俳優として最も有名なのが、『ファントム・オブ・パラダイス』という映画。そして、映画の音楽を全て担当した名作として知られるのが、まだ子役だったジョディ・フォスターが素晴らしい『ダウンタウン物語』だ。

 彼の声といえば、美しくもなく、なにやら簡単におれてしまいそうな弱さを持っているんだが、その声で歌われるラヴ・ソングが切ないほどに心に響くのだ。カーペンターズからダイアナ・ロス、スリー・ドッグ・ナイト... 彼の曲は他の人たちに歌われることで大ヒットを記録しているのだが、なによりも聞いて欲しいのが本人の唄。そして、数多く発表されている作品のなかで、ベストと言えるアルバムが今日取り上げるJusr An Old Fashioned Love Song』。そのものズバリ、『ただの流行遅れの恋の歌』と題されたこの作品だ。

 このなかで最も知られているのは、おそらく、「愛のプレリュード」で、同じくカーペンターズがカバーした「あなたの影になりたい」で、タイトル・トラックもスリー・ドッグ・ナイトで大ヒットしている。といっても、こういったタイトルをみていて思うのは、なんでそうなるの?という疑問。「愛のプレリュード」って、原題は「We've Just Begun」。「私達は始まったばかり」なのにこれだ。それに、「あなたの影になりたい」も「Let Me The One」と、「なにか悲しいことがあった時、苦しい時に頼ってくれる人になりたい」という意味で、どう考えても「影」ではないと思うのだ。まぁ、それはどうでもいいかぁ... と思いつつ、素晴らしい曲がてんこ盛りのこのアルバムで、もっとよく聴いたのが「シンプル・マン」(単純な男)と題されたものだった。といっても、面白いことに、このアルバムで唯一のカバー。実は、グラハム・ナッシュの曲だというのを、今回初めて知った。皮肉なものだなぁと思う。

 で、その歌はこんな風に始まっている。

I'm a simple man, and I sing a simple song.I've never been so much in love and never hurt so bad at the same time.

 僕は単純な男で、単純な歌を歌っているにすぎない。と始まり、これまでこんなに恋をしたこともなければ、同時に、これほど傷つけられたこともないと続くのだ。

I'm a simple man, and I play a simple tune. I wish that I could see you once again across the room like the first time. I just hold you, I don't want to hold you down.

 なんか悲しい予感がするでしょ? このあたり「僕はシンプルな男で、シンプルな曲を演奏する。もう一度君に会いたい。この部屋を通り抜けて、初めての時のように... 抱きしめたい。無理強いするのではなく。

I hear what you are saying and you're spinning my head around. I can't make it alone.The ending of the tale is the singing of the song. Make me proud to be your man. Only you can make me strong like the last time.

 と、実をいうとこのあたりの意味はよくわかっていない。おそらく、君の口にしていることが聞こえて、僕が振り回されている... ということだと思う。そして、自分じゃなにもできなくて、結局、ことの終わりはこの歌を歌うこと。君の男だったということに誇りを感じるし、最初がそうだったように、僕を逞しくしてくれるのは君...

 と、そう続いていく。でもねぇ、要するに、男は女に振り回され続けるってことのようにも思えるんですけどね。そういった優しさなんて、どこの女が理解してくれるんだろうと思う。かといって、こんな言葉のひとつやふたつかければうっとりしてしまう女の人ってぇのも、なにやら怪しいし... 実に、男と女、愛と恋の話は珍妙でまどろっこしく、理解不能なのだ。


投稿者 hanasan : 2006年11月22日 22:44

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