« 追悼 : 民主主義 | メイン | ザ・バンド、レヴォン・ヘルムに会う »

2007年04月14日

大嫌いなアメリカの大好きなアメリカってか?

America ある日のこと、例によってamazon.co.jpをプラプラしていた。なにかを買おうとか、そういったことではなく、なんか面白いものはないかと、最近のリリースなんぞをチェックするって感じでのぞき込んでいたわけだ。おそらく、一度でもamazonを使ったことがある人だったらわかると思うんだが、このサイト、実によくできている。なにかを買うと、同じようなタイプのものが、いかにもクリックされるのを待っているように顔を見せるのだ。そんななかの一枚がアメリカというバンドのこのアルバム、『Here and Now』(US import / 国内盤)だった。

 なにを買ったから、これが出てきたのか、よくわからないんだが、おそらく、バーズとかポコ、バッファロー・スプリングフィールドといった流れの音楽がだろう。そのあたりは昔から好きだし、これまでにそういったところをぽろぽろ買っていたことがきっかけだと思う。

 アメリカといえば、70年代の、いわゆるウエストコーストを象徴するバンドのひとつと思うんだが、日本で最初のヒットとなったのは『名前のない馬』と放題のつけられたデビュー・アルバムからの曲だった。といっても、オリジナル・タイトルは単純にバンド名そのままの『America』。しかも、彼等がデビューしたのはイギリスだったというのが面白い。アメリカ人二人とイギリス人とのトリオで、当時、圧倒的な人気を持っていたCSN&Yに対するイギリスからの回答じゃなかったかなぁ。っても、そんなことはメディアが勝手に宣伝していただけで、このアルバムのあと、しばらくして彼等はアメリカに活動拠点を移している。

America といっても、CSNYと比較すると、あまりに軽くて、デビューした当時はそれほど聴いてはいなかったと思うし、ポップなバンドとしてしか見てはいなかった。が、大学生の頃になると、ウェストコーストという流れのなかで徐々に彼等に魅力を感じてきて、当時、最も気に入っていたのが『Harbor 』というアルバムだった。このジャケットの感覚が、どこかでセンチメンタル・シティ・ロマンスの最も好きなアルバム『シティ・マジック』によく似ているなぁと思うんだが、そのアルバムは一度CD化されただけで、すでに廃盤。ラッキーにも、手には入れましたけど。(ちなみに、このアメリカに近い流れの音楽をやっているのがセンチだと思いますが、現在、『ゴールデン☆ベスト』という企画ものの廉価盤で昔の音が聞けます。興味のある人は是非聞いてみてください)

 おっと、話がまたそれてしまったが、あの『Harbor 』と同時期に録音された『Live』が、当時の愛聴盤で、この二枚は本当によく聴きました。その後も、彼等は二人になって順調にアルバムを発表していったと思うんだけど、自分の音楽の趣味が変わったのか、20年ぐらいご無沙汰していた。といっても、時にこの二枚を引っ張り出して聴くことはあったんですけどね。

 しばらく活動を休止していたと思っていたし、噂も聞かなかったのに... というか、興味をなくして気にもしていなかったというのが本音。彼等なりになにかをしていたようで、調べるとライヴのDVDなんかも発表されているようだ。でも、そんな自分に唐突という感じで目に入ってきたのが『Here and Now』(US import / 国内盤)。なかなか面白いジャケットだし、最初にみつけたのはアメリカ盤で2枚組だというのに1900円台(今は、ちょっと高いようだけど)。というので、手を出してしまった。1枚はスタジオ録音による新作で、もう一枚はこれまでのベストの曲を集めてのライヴを収めたというもので、実にお買い得なのよ。こういったものには弱くて、つい手を出してしまうんですな。しかも、説明によると、ライアン・アダムスやベン・クウェラーに、スマッシング・パンプキンズやファウンテインズ・オブ・ウェインといったバンドのメンバーが絡んでいるという。これを最初に読んだときには頭の中が?マークりましたけど。特にポスト・パンクの人たちにはこういったものが毛嫌いされていたと思うんだな。だから、そういった若手の人たちとアメリカというバンドが全然結びつかないんですね。

America それでも、これは大正解。今の人たちがどう思うかは全然わからないけど、いわゆるウエストコースト的な、ポップで軽快なサウンドに乗せて、最高のコーラスと甘い歌声で迫るというもので、気持ちいいことこの上ない。しかも、ポップスの王道だと思うんだが、素晴らしいメロディに歌詞があり、美しいギターの音色があり... 人間の温かさがある。いやぁ、このアルバムにははまりました。なんで今頃... なんだろうけど、いいものはいいのです。なにやら心が温かくなるんですな。

「Chasing The Rainbow」という曲では、どこかでカラパナを思い出したり... 70年代のサーファーに受けたハワイのバンドで、当時はこのあたりをサーフ・ロックなんて呼んでいたように思います。懐かしい! このカラパナは曲によってフュージョン的なアプローチもしていたけど、どこかでウエストコースト的だったんですな。『Kalapana2』というアルバムには「I'D Chase The Rainbow』というサブタイトルのつけられた曲が入っていて、曲のタイトルだけじゃなくて、アメリカのこの曲には、なにかニュアンスの接点を感じてしまうんですな。それに「インディアン・サマー」という曲で思い出したのは、当然、ポコの名作。『インディアン・サマー』。近いサウンドを持ったグループだけに、どうしてもこれが出てきます。ちなみに、アメリカのこの新譜の日本盤はこの『インディアン・サマー』を放題にしている。なんといい加減な!

 さぁて、ここ数年脚光を浴びているサーフ系の人たちも、この頃の音楽に注目しているのではないかと、思うんですが、そんなことよりなにより、いいメロディと詩と素晴らしいコーラスと... それだけあったら、それで十分。その魅力を満載したのが今回、アメリカが発表した『Here and Now』(US import / 国内盤)。まぁ、単純にそんな音楽を聴きたかったら、これをぜひチェックして欲しいと思いますね。

PS: ほぼ同内容のものをSmashing Magのブログ、「音楽中毒のアルバム購入日記」でも書いております。あちらを知らない人のために、多少修正して、こちらにもアップしております。ご了承くださいませ。



投稿者 hanasan : 2007年04月14日 01:53

コメント