Banda Bassotti in Punk Italia feat. Fermin Muguruza @ SO36, Berlin (25th Nove. '05)
歌は壁を越える - ベルリンのバンダ・バソッティ
なぜベルリンでPunk Italiaなるイヴェントが開催されるのか? イタリアのパンクを象徴するバンダ・バソッティがヘッドライナーとなっているこのイヴェントについて、彼らのマネージャー、ダヴィデに尋ねても「知らないよ。友人のプロモーター、マウロが俺たちのことを気に入ってくれて、このイヴェントをやっているんだよ」と返ってくるばかり。だから、あまり深くも考えずに、ベルリンに飛んだ。ラテン語圏のスペインや地元イタリアでは何度も彼らのライヴを見ているが、全く言葉の違うドイツで彼らがどう迎え入れられるのか? なによりも、それを確認したかったし、まだ訪ねたことのない「壁の街」を覗いてみたいというので、彼らから撮影の依頼を受けたときには、二つ返事で承諾。この11月24日にベルリンに飛ぶことになったのだ。
空港には迎えのスタッフがやってきてくれて、彼に連れられてそのまま会場に直行。さすがに長旅を終えて直後の撮影はきついというので、結局、翌25日のトリを勤めるバンダ・バソッティの撮影をするだけということになり、初日の24日は後半の出演者を少し見るだけとなった。
24日の出演者は、すでに2度の来日経験のあるバスクのベタガリやドイツのパンク・バンド、インディゴの他はイタリア勢で、スカ・パンクのペルシアナ・ジョーンズ、パンク系のレアス、リネア77に、なんでもイタリアのバンドとしては初めてレディング・フェスティヴァルに出演した経験を持つハードコアのデ・クルーというラインアップ。入りはほぼ満杯という状態なんだが、翌日のショーは完全にソールドアウトとのこと。なんでも、ドイツでもバンダ・バソッティはかなりの人気だということがそれだけでもわかる。
会場となったのはかつてベルリンを分断していた壁の一部が残るイーストサイドから10分ほど歩いたクロイツベルグというエリア。なんでも最も移民が多く住むエリアらしく、コスモポリタンでボヘミアンな臭いがする街だった。バンダ・バソッティのクルーが宿泊していたのは77年から死去する82年までソビエト連邦の最高指導者だったブレジネフと、旧東ドイツの最高指導者、ホーネッカーがキスをしているという大胆な写真を看板にしているホテルで、これが.. 実は、笑える。そのホテルには89年の12月に崩壊した壁周辺の写真が飾られていて、さらには、窓から最後に残された壁の一部が見えるというので、いろいろなことを考えさせられる場所でもある。
小屋の上というか、ステージ裏の2階にある楽屋のエリアに行くと、壁中にここで演奏したバンドやミュージシャンたちのポスターが貼られていて、東京スカ・パラダイス・オーケストラもここで演奏したのがわかる。その他には、ノイバウンテンからミスフィッツ、アンチ・ノーウェア・リーグ、チャンバワンバ、GBH、アタリ・ティーンエイジ・ライオット等々の名前が見て取れる。いうまでもなく、オルタナティヴなバンドの数々やクラブ系のイヴェントが数多く開催されている小屋で、印象としては渋谷AXをすっぽりと縦半分に切り取ったという、奥行きのある細長いもの。25日はここがびっしりと人で埋まっていた。 |
この25日の出演者はイタリアのパンク・バンド、アタラシア・グロップ、タルコ、デロツァーに、地元ベルリンの、女性ヴォーカルをトリオ編成のバックが支えるという強力なパンク・バンド、シー・メイル・トラブル(これが、よかった)、それに、バンダ・バソッティが毎年取材しているストリート・ビート・フェスティヴァルの2003年に出演した、カタロニアのオブリント・パスが登場している。このパンク・イタリア、そのストリート・ビート・フェスティヴァルをドイツで展開しているようなもので、バンダ・バソッティが登場する前に、彼らの十八番となっている「ベラ・チャオ」という名曲を演奏してみせるバンドがよくあるのだが、この日はオブリント・パスがそれをやってのけた。それはバンダ・バソッティへの彼らの愛情の表現なんだろう。否応なしに会場が盛り上がるのだ。ちなみに、イタリアでバンダ・バソッティと一緒にツアーしたことのある、日本のスカ・バンド、ドーベルマンも、実は、発表したばかりの新作、『キュー・デター』でこの曲をカバーしている。イタリア民謡で、ここやここ、それに、ここに記されているように、イタリアのパルチザン(第二次世界大戦の反ナチ抵抗運動)がここでも大合唱となる。が、当のバンダ・バソッティが登場したときの騒ぎはその比ではなかったことはいうまでもないだろう。
で、そのライヴは... ここがベルリンであり、ドイツ語を話す国だということを完全に忘れさせられるほど。毎年、ローマのヴィラジオ・グローバレで開催されているストリート・ビート・フェスティヴァルのバンダ・バソッティがそのままここに来たようなものだ。かつて、このフェスティヴァルに関わったDJたちが、「バンドもそうだけど、オーディエンスを日本に連れて行きたい」なんてことを口にしていたんだが、ライヴが始まると同時に、いや、それ以前からバンダ・バソッティの歌を歌い、まるで会場そのものが「ロック集会」のような様相を呈する。実は、あれが、イタリアだけではなく、ドイツでも同じなんだということを否応なしに思い知らされるのだ。
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確かに、会場にイタリア人が数多く訪れていたことはわかる。なにせ、パンク・イタリアだ。加えて、バスクを代表するロッカー、フェルミン・ムグルサが共演するということで、バスクの人も多かったはずだ。が、いつも通り、会場には数多くの旗が翻っている。カタロニアの、バスクの、パレスチナの旗が振られ、旧ソヴィエト国旗だとしか、日本では受け止められていない「鎌と槌」の旗も翻る。これは労働者と農民の団結のシンボルであり、赤が革命のために流された血を意味することを、今の日本でどれほどの人が理解しているのか...
ライヴのピークはステージにそのフェルミンが登場したときだろうか。彼らが敬愛して止むことのないジョー・ストラマーに捧げるように、あるいは、天国のジョーとの共闘の意味もあるんだろう、「ガンズ・オブ・ブリクストン」が演奏され、DJ、ルーディも姿を現してレジスタンスの歌、前述の「ベラ・チャオ」でフィナーレとなる。
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といっても、当然のようにアンコールを求める声は、鳴りやまず、会場がオーディエンスの歌声で揺れるのだ。結局、この日、プロモーターのマウロまでもがステージからバンドの再登場をリクエストすることになる。が、すでに機材は片づけられ、まともな演奏はできない状態だった。それでも、この時ステージに姿を見せたのはピッキオ、シガロといった中核メンバーたち。彼らがオーディエンスが歌い続けた「Figli Della Stessa Rabbia」という曲を一緒に歌って、この日のライヴが幕を閉じることになった。
聞くところによると、来年2月にはバンダ・バソッティのヨーロッパ・ツアーがあるんだそうな。ドイツを中心にスカンジナビアから東ヨーロッパを、ノン・ストップで20日ほどで駆け抜けるのだという。すでに50代のメンバーもいるというのに、このエネルギーがどこから来るのか... 体験すればするほどに魅力をますのが、このイタリアのレベル・ロッカー達。今後も彼らの動きを見続けていこうと思う。
report and photos by hanasan
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photo report : (05/11/25 @ SO36 Berlin) : photos by hanasan
photo report : (05/03/19 @ Villagio Globale in Rome) : photos by hanasan
photo report : (05/03/18 @ Babylonia in Ponderano) : photos by hanasan
photo report : (05/03/17 @ Teatro Polivalente Occupato in Bolgna) : photos by hanasan
photo report : (05/03/16 @ Auditorium Flog in Firenze) : photos by hanasan
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previous works
2005
Banda Bassotti : (25th Nov. @ SO36 Berlin)
Kemuri : (22nd Nov. @ Liquidroom Ebisu)
Willie McNeil & Sono Lux : (8th Nov. @ King King, Hollywood)
Doberman : (2nd Nov. @ Shibuya Quattro)
Doves : (30th Oct. @ Shibuya AX)
Umekichi : (29th Oct. @ Asagaya Space Valio)
Shibusa Shirazu & Zoobombs : (23rd Oct. @ Ueno Suijo Ongakudo)
Shibusa Shirazu : (16th Oct. @ Yokohama Thumbs Up)
Umekichi : (14th Oct. @ Aoyama Mandala)
Gwang Myeong Music Valley Festival (8th Oct. in Gwang Myeong, Korea) feat. Hata & Ran, Monotype, Starry-Eyed & Murmur's Loom / Cabinet Singalongs / Oh! Brothers / Amature Amplifier / Peppertones / Mongoose / Sogyumo Acacia Band / Kafka / Slow June / Cosmos / Bluedawn / Sweater / 49morphines / Vassline / Lee Jang-Hyuk / My Aunt Mary / Huckleberry Finn / Deli Spice
Gwang Myeong Music Valley Festival (7th Oct. in Gwang Myeong, Korea) feat. Snowdrop Sixteen, & Tearliner, Underwear Band, Edao, O So-Young & Bird, Han Dong Jun & Jang Pil Soon, feat. Jo Dong-Jin, Lee Seung-Yeol, Lee Tzsche, Lee Byung-Woo, Hahn Dae-Soo
Umekichi : (4th Oct. @ Saitama Heaven's Rock VJ3)
Electrelane : (2nd Oct. @ Asagiri Jam)
The String Cheese Incident / Sun Paulo : (1st Oct. @ Asagiri Jam)
Theatre Brook : (30th Sept. @ Liquidroom Ebisu)
Soul Flower Union : (28th Sept. @ Nagoya Electric Lady Land)
K' DO, Taeko Onuki : (27th Sept. @ Nagoya Blue Note)
Theatre Brook : (26th Sept. @ Nagoya Quattro)
Double Famous : (24th Sept. @ Daikanyama Unit)
Katteni Shiyagare : (23rd Sept. @ Liquidroom Ebisu)
Theatre Brook with Tabaccojuice : (19th Sept. @ Sendai Macana)
Theatre Brook : (18th Sept. @ Sendai Macana)
Kemuri, : (17th Sept. @ Liquidroom Ebisu)
Kemuri with Potshot, Rude Bones, and Tijuana Brook, : (16th Sept. @ Liquidroom Ebisu)
Fantomas with Zu : (5th Sept. @ Shibuya Quattro)
Kemuri with No Hitter : (23rd Aug.. @ Sapporo Bessie Hall)
Kemuri with Largenal Nature : (22nd Aug. @ Asahikawa Casino Drive)
Little Joe Washington with Jungle Hop : (16th June. @ Shibuya Quattro)
Pealout : (11th June. @ Fukuoka Drum Son)
Kemuri : (17th May. @ Kawasaki Club Citta)
寿 [kotobuki] and 桃梨 [momonashi] : (12th May. @ Hatsudai Doors)
Down Beat Rulers : feat people and DJs, Los Rancheros, Little Fats & Swingin' hot shot party, akiko & The Travellers and The Ska Flames: (3rd May. @ Ebisu Garden Hall)
Theatre Brook : (24th Apr. @ Shinjuku Loft)
SAVE The TOWN & The EARTH! feat. Dachambo, ピンボールドライヴ &Bobin & The Mantra : (22nd Apr. @ Shimokitazawa 251)
SAVE The TOWN & The EARTH! feat. sayokotonara, So So So, Gerhen Oshima, kizu Sisters : (21st Apr. @ Shimokitazawa 440)
Shibusa Shirazu : (17th Apr. @ Shibuya Quattro)
Shibusa Shirazu : (13th Apr. @ Kichijoji Star Pine's Cafe)
Bloodest Saxophone : (10th Apr. @ Kawasaki Club Citta)
Katteni Shiyagare : (10th Apr. @ Kawasaki Club Citta)
Mozaik : (9th Apr. @ Kichijoji Star Pine's Cafe)
Mozaik with with Hiroshi Yamaguchi & Akiko Hamada, Soul Flower Mononoke Summit : (8th Apr. @ Shibuya Duo Music Exchange)
Mozaik : (3rd Apr. @ Kyoto Takutaku)
Shibusa Shirazu : (1st Apr. @ Shinjuku Pit Inn)
Street Beat Festival '05 feat. Banda Bassotti, Bombshell Rocks, and The Slackers : (19th Mar. @ Villagio Globale in Rome)
Street Beat Festival '05 feat. Banda Bassotti, Bombshell Rocks, and The Slackers : (18th Mar. @ Babylonia in Ponderano)
Street Beat Festival '05 feat. Banda Bassotti, Bombshell Rocks, and The Slackers : (17th Mar. @ Teatro Polivalente Occupato in Bolgna)
Street Beat Festival '05 feat. Banda Bassotti, Bombshell Rocks, and The Slackers : (16th Mar. @ Auditorium Flog in Firenze)
戦後60年の沖縄から平和をひらくコンサート feat. Shibusa Shirazu Orchestra, Kotobuki, and Soul Flower Mononoke Summit : (12th Mar. @ Ueno Suijo Ongakudo)
Black Bottom Brass Band : (29th Jan. @ Koenji Star Pine's Cafe)
San Paulo : (28th Jan. @ Daikanyama Air)
Happy Dispatch : (25th Jan. @ Shibuya Aoi Heya)
Katteni Shiyagare : (23rd Jan. @ Ebisu Liquidroom)
"Tsuzuraori no Utage" feat. Soul Flower Mononoke Sumit, Hiroshi Yamaguchi and more : (16th Jan. @ Nagata Shrine. Kobe)
Kemuri : (14th Jan. @ Shibuya AX)
Great Adventure : (9th Jan. @ Zepp Sapporo)
The Music : (9th Jan. @ Zepp Sapporo)
Kemuri : (8th Jan. @ Namba Hatch)
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