button サウスバイサウスウエスト・ミュージック + コンフェレンス
@ オースティン、 テキサス (18th - 22nd Mar. '09)

SXSW 2009特集

- イントロ -
SXSW 2009
 なんでもニューヨークから「南南西に進路を取れ...」というのでサウス・バイ・サウスウエストということらしい。ビジネス的な意味で言えば、ウエストコーストのロスあたり、あるいは、イーストコーストのニューヨークが中心なんだろうが、「どっこい音楽の要はここにある!」といわんばかりに、テキサス州の首都、オースティンで毎年3月に繰り広げられているのがこのフェスティヴァルだ。といっても、我々が取り上げているのはその最終工程となる音楽分野のみで、実をいえば、IT関連から映画などを中心に広範囲な分野を飲み込んでいるのがこの祭り。ここに紹介できるのは、最後を飾る音楽関係の、しかも、その一部にしか過ぎないことをお断りしておかなければいけない。

SXSW 2009 その「音楽のみ」に関しても、公式プラグラムに記載されているアーティストの数はほぼ1800。昨年の1400を遙かに超えて、また一段と規模が大きくなっている。会場として記されているのは70を越えるライブハウスやカフェ、レストランに巨大なコンヴェンションセンター内に作られたスペース等々。そこでほぼ同時にさまざまなアーティストが演奏するというので、当然ながら、見たいアーティストがぶつかり合って、身体がいくつあっても足りないという贅沢な悩みに直面することになる。いうまでもなく、その全てをフォローするのは、どう転んでも不可能なのだ。

 しかも、そういった数字は公式プログラムに記されているもののみで、それぞれのアーティストの公式サイトやMy Spaceをチェックしていくと、それ以外にもさまざまな場所で何本もライヴが繰り広げられているのがわかる。例えば、このところ巷を騒がせているソウル・ボーイ、イーライ・「ペイパーボーイ」・リードとザ・トゥルー・ラヴがフェスティヴァル期間に消化したライヴの数は10本。マグはその最初の1本を取材しているのだが、会場となったのは50年代の洋服からオーディオ機器などヴィンテージものを扱っている中古屋さんで、当然のようにこのライヴについてはフェスティヴァルの公式サイトやプログラムには記されてはいない。

SXSW 2009 また、その話を聞いて悔しそうに「抜かれたぁ」と話していたのはアメリカで活動を続ける日本人のバンド、ピーランダーZ。彼らも期間中に8本のライヴをやったんだそうな。それほどまでにヘビーにライヴを繰り返したバンドが無数にいたとは思えないが、おそらく、それぞれ数本のライヴをやっていたんだろうということは想像できる。例えば、ほぼ全てが終わったはずの22日、レコード・ハンティングに出かけた中古レコード屋の扉を開けると、目の前で演奏を始めそうになっていたのがアイルランド人シンガー&ソングライター、アンディ・ホワイト。実は、その数日前に彼を取材して、20年ぶりぐらいの再会を喜んだばかりだったというのに、こんな偶然にまた驚かされることになる。思うに、彼もどこかで何本かのライヴをやっていたんだろう。

 そういった話からも察することができるだろう。とにもかくにも、至る所が音楽であふれかえっているのがこのフェスティヴァル。中心となる6番街を歩いていると、右や左、あるいは、上から下からさまざまなタイプの音楽がまるで洪水のように我々に降り注いでくるのだ。日本なら常識の防音壁なんぞ、この町ではまるで無関係。むろん、由緒あるライブハウスでは、そんなこともないんだろうが、町の人に話を聞くとけっこういつもこんな感じらしい。といっても、さすがにフェスティヴァル開催期間中はぶっ飛んでいて、そこら中が音の洪水に見舞われて、街角から歩道まで、あるいは、公園や空き地からスーパー・マーケットの軒先に個人の家の庭まで含めた至る所でミュージシャンを目にすることができるのだ。

SXSW 2009 さらに言えば、公式には発表されてはいないサプライズやハプニングも多々ある。今年に関していえば、その最たるものがメタリカの出演だろう。なにせ、彼らが登場するなんぞ、我々の誰ひとりとして知らなかったし、地元の人でさえ、ほとんどが事後のニュースで知ったとのこと。それでも、会場となったスタッブスでは超満杯に膨れあがった2100人のオーディエンスが超ラッキーな体験をして、どこからこの情報をかぎつけたのか会場周辺には5000人の人が集まってきたんだそうな。

 音楽で揺れ動く(ロックする)テキサス州はオースティンに取材陣が入ったのは17日。翌18日から、彼らが文字通り、この町を東奔西走してカバーしたのが今回の特集だ。それぞれ、お目当てのミュージシャンもいて当然だが、その全てをチェックできたかどうかというとはなはだ疑わしい。必死になってスケジュールを組んだところで、会場間の移動に手間取ったり、たどり着いたところで、長蛇の列に並んで取材にまでこぎ着けなかったこともある。とにもかくにも、レポートとして掲載を予定しているのはこのページの右に記されているアーティストの数々。といっても、これをこれから徐々にアップしていくということで、このイントロがアップされた時点で既出なのは、日本ツアーに合わせて速効でまとめ上げたルーシー・フォスターのみとなっている。今後、原稿が仕上がり次第、トップページでその旨をご報告して、完成に向かうというのは例年通り。じっくりと、ゆっくりと楽しんでいただけたらと思う。

 振り返れば、マグがこのフェスティヴァルを取り上げたのは2004年だった。現在ではマグを飛び出してさまざまな分野で活躍する写真家、ryotaがこのフェスティヴァルを単独取材して、その結果をまとめたのがこの記事だった。そのレポートに魅了されたのがマグに関わる多くの写真家やライター。彼らが毎年3月にオースティンに飛ぶようになって今年で6年目の特集となる。それぞれがオースティンに足を踏み入れる度に繰り返しているのが新しい発見や体験の数々。それはレポートで徐々に明らかになってくると思うのだが、我々が知っている音楽の世界なんぞ実にちっぽけなものなんだということを毎回思い知らされることになる。なんとまぁ、音楽とは素晴らしいものよ。そんな我々の気持ちが少しでも皆様に伝わればと思う。
SXSW 2009
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button2009

buttonRuthie Foster (09/03/27 @ Tokyo Eat and Meets Cay)
buttonRuthie Foster (09/03/26 @ Yokohama Thumbs Up)
buttonSouth by Southwest Music Festival + Conference (JPN | ENG) feat.Doug Sahm tribute feat. Shawn Sahm and Augie Meyers and Alejandro Escovedo, Easy Star All-Stars, Eli "Paperboy" Reed & The True Loves, Legendary Tiger Man, The, Roky Erickson with The Black Angels, Tony Joe White, Asa, Ruthie Foster, Monareta, Peter Murphy, Andy White, Ben Harper & Relentless7 Black Joe Lewis & The Honeybears, Gary Clark Jr., Plouen Catximbes, Theart, Emeralds, The, Jimmy Webb and the Webb Brothers, Wayne Kramer (09/03/18 to 22nd in Austin, Texas)
buttonThe Plastic Day (09/02/28 @ Club FF, Seoul)
buttonGumx (09/02/28 @ Sang Sang Madang Live Hall, Seoul)
buttonKozy Ouchi : Kozy, you drink too much, buddy! (09/02/14 @ Sakuragi-Cho Borderline)
buttonClare & the Reasons (13th Feb. @ Shibuya Club Quattro)
buttonClare & the Reasons (5th Feb. @ Yokohama Thumb's Up)
buttonKotobuki (31st Jan. @ Shin Okubo R's Art Court)
buttonGlenn Tilbrook (10th Jan. @ Kichijoji Star Pine's Cafe)

button2008

buttonBloodest Saxophone (6th Dec. @ Shinjuku Red Cloth)
buttonShibusa Shirazu Orchestra with David Murray (26th Nov. @ Shibuya O-East)
buttonKaiser Chiefs (25th Nov. @ Akasaka Blitz)
buttonHoney Hall feat. Kaori Kawamura, Kayo Sakata, Mr.Pan & Lawdy & Toshimi Watanabe & Copa Salvo(22nd Nov. @ Shibuya Club Asia)
buttonRodrigo Y Gabriela (12th Nov. @ Shibuya O-East)
buttonRodrigo Y Gabriela (12th Nov. @ Shibuya AX)
buttonEthipoia National Cultural Troupe (2nd Nov. @ Takanawa Kumin Center)
buttonThee 50's High Teens (1st Nov. @ Shinjuku Jam)
buttonJustin Nozuka (27th Oct. @ Harajuku Astro Hall)
buttonFanfare Ciocărlia (16th Oct. @ Shibuya Club Quattro)
buttonAsagiri Jam - It's a beautiful day! feat. Kitty, Daisy & Lewis (5th Oct. @ Asagiri Arena)
buttonClub Ska 20th Anniversary with intro & overall photo document feat.The Skatalites, The Trojans, Oi-Skallmates, Tokyo Ska Paradise Orchestra (28th Sept. @ Shinkiba Studio Coast)
buttonSka Cubano (24th Sept. @ Akasaka Blitz)
buttonDoberman (23rd Sept. @ Hattori Ryokuchi Koen)
buttonSoul Flower Union (23rd Sept. @ Osaka Big Cat)
buttonChris Murray Combo (15th Sept. @ Shibuya Lush)
buttonnbsa+×÷2008 feat. Copa Salvo, Goma & Jungle Rhythm Section, Razoku, Keyco & Kokyou, Cro-Magnon, Soil & "Pimp" Sessions (14th to 15th Sept. @ Shinkiba Studio Coast)
buttonShibusa Shirazu Orchestra (13th Sept. @ Kisarazu Nakanoshima Koen)
buttonAsa (10th Sept. @ Shibuya O-East Exchange)
buttonSunset Live2008 feat. Black Bottom Brass Band, Doberman, Sun Paulo, Mongol 800, Oki Dub Ainu Band, Leyona, Keison, Seiko Ito & Pomeranians, Double Famous, Soil & "Pimp" Sessions (5th to 7th Sept. @ Keya Beach, Itoshima)
buttonCool Wise Men with Eddie TanTan Thornton (15th Aug. @ Shibuya Duo Music Exchange)
buttonYou Waki (8th Aug. @ Shinjuku Club Doctor)
buttonGlastonbury Festival 2008 (27th to 29th Jun. @ Worthy Farm, Pilton, Somerset) feat. Jimmy Cliff, Manu Chao, Ethiopiques, Buddy Guy, Solomon Burke, Manu Chao, Neil Diamond, Eddy Grant, Gilbert O'Sullivan
buttonPeace Music Festa! (from) Henoko 2008 (22nd Jun. @ Ueno Suijo Ongaku-Do) feat. Kachimba4, KZ, Masao Teruya, Shaolong To The Sky, Kotobuki, Duty Free Shop. with Kakumaku Shaka, Donal Lunny with Kazutoki Umezu & Hiromi Kondo, Shibusa Shirazu Orchestra, Soul Flower Union
buttonThe Slackers (17th Jun. @ Daikanyama Unit)
buttonVic Ruggiero (16th Jun. @ Shimokitazawa 440)
buttonKillswitch Engage & Thy Will Be Done (12th Jun. @ Shibuya O East)
buttonFumio Nunoya (7th Jun. @ Ogikubo Rooster)
buttonLove Camp 2008 feat. Oriental Lucy,The Plastic Day, Sagitta, Yukie Sato and more(31st May in Hong Chon, Kangwon-do)
buttonBanda Bassoti & Boikot (10th May @ Villaggio Globale, Rome)
buttonBerri Txarrak (3rd May @ Viňa Rock Festival, Villarrobledo)
buttonBanda Bassoti (2nd May @ Sala Heaven, Santander)
buttonBanda Bassoti (1st May @ Kottbusser Tor, Berlin)
buttonOki Dub Ainu Band (23rd Apr. @ Shibuya Club Quattro)
buttonMozaik (4th Apr. @ Kyoto Taku Taku)
buttonEdgar"Jones"Jones & The Joneses (3rd Apr. @ Nagoya Tokuzo)
buttonThe John Butler Trio (2nd Apr. @ Shibuya Club Quattro)
buttonRodrigo Y Gabriela (30th Mar. @ Shibuya Duo Music Exchange)
buttonSouth by Southwest Music Festival feat. Alabama 3 (12th Mar. @ Latitude 30, Austin), Bonnie Bramlett (12th Mar. @ Pangaea, Austin), Daryl Hall (12th Mar. @ Lone Star Lounge, Austin), Daniel Lanois (12th Mar. @ Pangaea, Austin), Asylum Street Spankers(13th Mar. @ Esther's Follies, Austin), Billy Bragg (13th Mar. @ SESAC Day Stage Cafe, Austin), Body of War feat. Kimya Dawson, Serj Tankian, Tom Morello, Brett Dennen, Brendan James, RX Bandits, Ben Harper, Billy Bragg(13th Mar. @ Stubb's, Austin), Old Man River (13th Mar. @ 18th Floor at Hilton Garden Inn, Austin), YB (13th Mar. @ Burbon Rocks Patio, Austin), The BoDeans (14th Mar. @ Auditorium Shores Stage, Austin), The English Beat (14th Mar. @ Momo's, Austin), Kitty, Daisy & Lewis (14th Mar. @ Ninety Proof Lounge, Austin), Cherine Anderson(15th Mar. @ Flamingo Cantina, Austin), Bobby Whitlock & CoCo Carmel with David Grissom, Stephen Bruton and Brannen Temple (15th Mar. @ Cedar Door, Austin), Was (Not Was) (15th Mar. @ La Zona Rosa, Austin)


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