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話は再び仙台の続きとなります。詳しくは8/31にアップした仙台のバンド、The Ghost Syndicateに関して読んでもらえれば、わかるんですが、なんとサッカーを縁として(なんのこっちゃい?)酒宴で盛り上がったのが、仙台をベースに活動するこのバンドのメンバー。今思い出しても、あん時はめちゃくちゃ楽しかった。あんなにうまい酒を飲んだのは久しぶりで、やっぱ、一歩足を踏み出して、外にでないとなにも新しいことは起こらない、と、そう思います。
ということで、それを聞くには少し時間がかかりました。バンドのみんなにはごめんなさい。と、まぁ、先に謝っておきます。 ということで、そうこうしてチャンスを待っているときに、うちのBBSに書き込んでくれたのが、そのThe Ghost Syndicateで、かつてドラムを叩いていたという菅野君。8/31に書いたJazz Jamaicaのことに端を発して、コンタクトが始まったんですが、彼が今、What's Love?というバンドを東京でやっていて、その音を送ってきてくれたわけです。しかも、そこにはThe Ghost Syndicateが昔録音したという音も含まれていました。いやぁ、嬉しかったですよ。こういったホームページを通じて、いろんな人とコンタクトがとれて、どんどん友達が増えていく。それって、素晴らしいと思うんですね。
といっても、不思議なもので、最初聞いたときは... 「う〜ん、いいんじゃない。なかなか、いいんじゃない」なんて思って、早速、菅野君にメールを出したわけです。「なんか荒木一郎なんて思い出しましたよ...」なんて書いて。といっても、このページにやってきている若い衆がこの人の名前を知っているとは思わないけど、まぁ、なんというか、70年前後かな。めちゃくちゃいいポップスを書いていたシンガー&ソングライターなんですけど、どこかでそんなニュアンスを感じたわけです。といっても、声が似ているとか、そんなものじゃなくて、どこかに流れる空気ってことなんですけど。 と、まぁ、そう書いて気がついたんだけど、その話に入っていく前に、このWhat's Love?がどんな音楽をやっているか説明しておかないといけません。(正直言ってしまえば、そんなことをどうのこうのという前に、彼らの歌に惚れ込んでしまったから、こんな書き方になってしまったんですが、実は、それが彼らの魅力なんです。でも、それは後述しますね。)音のベースは基本的にスカ、ロック・ステディ、レゲエといったJA系です。オーセンティックな流れを持っていて、演奏もとってもしっかりしている。でも、それだけじゃなくて、どこかに昔の音を繰り返しているだけじゃない、「今」の音があります。これには(あとになってじっくり聞いてからなんだけど)ずいぶんと驚かされました。スカやレゲエのバンドっていっぱいあるんですが、なかなかこういったコンテンポラリーなタッチを持っているバンドが少ないんですよ。どこかで、やっぱり昔の繰り返しでしかないという... そんな気がするんですね、他のバンドって。もちろん、それを否定しているわけじゃなくて、そのものズバリのオーセンティックなスカって大好きだから、それが悪いわけじゃない。それに加えて、それぞれのバンドがそれぞれにしか出せない味を持っているのものいいと思うし、それなりに時代性を感じさせるんです。 でも、What's Love?はそんなものを全部ぶっ飛ばして気持ちよいぐらいに「今」そして、「日本」そのものなんですよ。歌は全部日本語です。これ、当然なんだけど、そういったバンドが、実は、ほとんどいないんですよね。オーセンティックなスカをやっているバンドのほとんどはインストゥルメンタルが中心で、歌ものが少ないじゃないですか。しかも、ごわごわとした、俗っぽいまでのしっかりした日本語で歌っているバンドがほとんどいなくて、そんな不満に完全に応えてくれたのがこのWhat's Love?なんですよ。なんでも本人達は歌謡レゲエだなんて言ってますけど、それで充分だし、それがいいんですよ。しかも、彼らがやっている音楽には、なによりもいいメロディがあり、言葉がある。それをヒシヒシと感じるんですね。 残念なことに、彼らの絵素材がなくて、テキストばかりで申し訳ないけど、彼らに関しては、書きたいことが山ほどあるんですね。例えば、このシングル『かえり道』(DSP001)と一緒に送ってくれたのが、この次に発売されるという新しいシングル『泣ける程』。(年内に発売されるそうだけど、まだ発売日は未定)これがまた、いいんですよ。意味が全然分からないけど、3曲目に収録されている「ゆくりなく」なんて、とんでもないセンスで作られているし、最後を飾る「みちのく一人旅」には、もう、こてんぱんにやられました。どうしようもありません。これは泣けるよ。原曲は当然のように山本譲二の演歌。これを見事なまでのディープなルーツ・レゲエに仕上げているわけだ。かといって、原曲の素晴らしさが損なわれているわけでもなく、ディープでハードでエッジのきいたレゲエがじゃまされているわけでもない。よくもこんなことをしてくれたものだと思う。とんでもない傑作ヴァージョンだ。 そうだねぇ、本当に書けることがいっぱいあって、書きたいことがいっぱいあるのがこのWhat's Love?。それぞれの曲を聴いて、その背後にとんでもない音楽の宝庫もあるわけです。例えば「みちのく一人旅」で使われている楽器やソロ... ウッドベースの重厚な味に、レゲエ好きにはたまらないピアニカの切ない響き... 実を言えば、今受け取っているのはマスタリング前の音源で、これがどんな感じに処理されるのか全然わからないけど、どんな処理をされたところで、「歌」は絶対に失われないですね。それには絶対の自信があります。 とりあえずは、今、ちょっと彼らに興奮しすぎていて、きちんと構成を考えて文章にできないけど、チャンスがあったら、絶対にライヴに足を運んでください。僕も、これからは彼らのライヴには必ず足を運ぶし、彼らに頼み込んで写真も撮影して、このホームページでどんどんレポートしていこうと思います。だってねぇ、こういうバンドが聞かれないのはよくないですよ。もっともっと多くの人に聞かれないといけない。そう思います。
実は、What's Love?の菅野君が、彼らが昔録音したものをCD-Rに焼いて送ってくれたんだけど、これを聞くと彼らのスタイルがもっとよくわかるしね。それを聞く限り、とっても好きなタイプなわけですよ。チャーリー・パーカーとマル・ウォルドロンの曲をジャマイカ風に処理したり、スキャタライツの曲もやっていたり... それに、あの酒宴で話を聞いたときには、バンドがどんどん変化しているようで、その変化に対して全然おそれを感じていないとのこと。できれば、それを形にしてほしいと思う。あの酒宴でも彼らに言ったんだけど、インターネットとかが発展して、雑誌やラジオといったメディアに頼らなくても自分たちで好きな音楽やバンドに関する情報が入手できるような時代になったわけじゃないですか。東北にいようが九州にいようが、こういったバンドの情報が入手できて、聞きたいと思ったときに、聴けるような状態になれば、もっともっと音楽の世界(だけじゃないけど)が広がっていくと思うんですね。もちろん、ウェッブで音をダウンロードするのも手かもしれないけど、バンドの抱えている世界をジャケットを含めたものできちんと表現できるのってのも素晴らしいと思うんですよ。レコード会社とか、そんなの自分たちで作ればいいし、CDをプレスするだけだったら、そんなに金もかからない。特に、仲間が一緒になってやっているんだったら、ひとりひとりの負担もそれほどでもないだろうし... The Ghost Syndicateに関して、嬉しいのは、あのあと、彼らがメールを送ってきてくれて、「やっぱ、録音してみようと思っています」と言ってくれていることかな。クラシックなレコーディングの仕方でやってみようということなんだけど、あの方法論も面白いと思う。だって、その昔、スキャタライツがレコーディングしていたとき、彼らのスタジオに24や48チャンネルの卓があったわけはないですからね。マイクなんて2本もあれば充分さ。それでも、あれほどの傑作を残しているわけでしょ? まぁ、そうやって言うのは無謀かもしれないけど、実際、昔のアルバムってそんな状況のなかで録音していたわけです。それなのに、ドラムスがハッキリとしていて、ヴォーカルも楽器のソロも聞こえてくる... 今の時代、テクノロジーに頼りすぎで、音楽の一番ダイナミックな部分を忘れていると思うんだわ。やっぱ、いい歌、いいメロディ、いい演奏、いいヴォーカル... それが一番じゃないのかな? それにこだわって作ってもらえれば、ひょっとしてとんでもないものができあがる可能性だってあると思うんですよ。今は、それを待っていたいと思いますね。 ちなみに、彼らによると、10/21に仙台のFM局の主催でライヴがあるんだそうな。「見に来てくださいよ」ということですが、さぁて、どうしよう。なにせ、仙台までは電車賃だけで往復2万円ですからね。簡単に「はい」とは言えないというのが現状です。そりゃぁ、あ〜〜た、私ゃ、貧乏人ですから。でも、見たいんだけど... ああ、どうしよう。これはちょっと悩みます。実は、今、彼らが96年に録音した音を聞きながらこれを書いているんだけど、これ、きっと、JWJの連中とか大好きだと思うよ。あ〜〜〜、見に行きたい。それに、また、スカやレゲエを肴にうまい酒を飲みたい....
そういえば、The Ghost Syndicateのシュージさん、El Gran Silencioのアルバムを買ったんだそうな。ということは、日本の輸入盤屋さんでも入手できるようだね。見つけたら、買ってくださいよ、速攻で。絶対に気に入るから。
だいたい、放送禁止歌なんて存在しないわけです。ところが、自分で考えるという「脳味噌」を失ってしまった放送人が、それを勝手に作り上げてしまっているわけです。それがここでは忠実に描かれているんですね。こりゃ、もう、本当にあきれた話で、実際に何度もそういった経験をしてますからね、私。かつて某FM局で深夜放送をやっていたとき、そんな曲をバンバン流してました。関東大震災の時に虐殺された韓国朝鮮人のことをモチーフにしていただろうという曲や反戦歌... いっぱい流していたんですよ。で、日本のロックやフォークの歴史を追いかけるという流れで構成したときに、巷で「放送禁止」とされているという(ホントは、そんなのないんだけど)岡林信康の「手紙」や「チューリップのアップリケ」を流したくて、一応、プロデューサーに相談したんですよ。実際、一度、自分のしゃべりも含めて録音して、それを聞いてもらったら、その内容とは無関係に「なにかがあったときに責任を持てない」と、結局、ダメだと言われてしまったわけです。許可は出せない... というわけです。こっちは、一応、ギャラをもらって仕事をしているわけで、あちらは雇い主だから、諦めてしまったんですけど、悔しかったですよね。
だから、一番怖いのは、自らの首を絞めてそれになんの疑問も持たないようになっているメディアの人間。そんな連中がメディアを牛耳っていることの恐ろしさ... これって、とんでもなくやばいんですよ。もちろん、それに加えて、音楽を演奏している人間や関係者も忘れちゃいけません。おそらく、一度ここで書いたと思うんですが、かつてアメリカで、今では悲しい常識となってしまった【Parental Advisory】の表示をするという動きが業界で生まれたとき、それに対して真正面から闘いを挑んだのが亡きフランク・ザッパであり、ジョニ・ミッチェルであり、ジェロ・バイアフラといったミュージシャンだったわけです。でも、日本にそんな動きがあったのかどうか... 放送禁止のルーツとなる「要注意楽曲」なんてのが囁かれ始めたとき、放送禁止を自慢している人たちだっていなかったろうか... と、あの時代のことを思ってしまうんですよ。 といっても、自分自身に対してもっと厳しくならなければとは思います。自衛隊を使って軍隊ごっこを楽しんだ東京都知事を首にするために、具体的になにかをしなければいけないだろうし... それができていないのも事実。これは、やっぱ、反省しています。 そういえば、アメリカで大統領選挙をやっているメインの2人... これは、怖いよ。いつも思うけど、あの選挙って、鬼を選ぶか、悪魔を選ぶかって選択なわけです。たまらんだろうな、良識的な人たちにとって、あの事態は。ちなみに、あの【Parental Advisory】をたきつけた張本人が、今度、大統領になるかもしれないゴアって人なんですよ。いいんですかねぇ、こんなので。でも、ブッシュも大昔の右翼モロの人だし... いや、困ったものです。
ちなみに、新しいアルバム『千嘉千涙』は好調に売れているようで、下手をするとオリコンのトップ5に入るかもしれない... なんて噂も流れていますが、別にそんなことどうでもいいんだけどね。ま、彼らがどんどん多くの人に聞かれるのは嬉しいけど。そんな感じかね。 ところで、前回のキャンドル教室ですが、参加者は3名。と、ちょっと悲しかったかな。といっても、みんな都合もあるし、なかなかうまくはいきません。それに、KEMURIのベースの津田君もやりたいっていってくれているんだけど、この日はリハーサルのあと、インタヴューがあって没。「絶対に参加しますから...」なんていってくれているんで、いつか時間があえば、来てくれるでしょう。今度はいつになるかわからないけど、基本的には一月に1回というのが現状。もし、他に開催できる場所がみつかったら、もっとできると思いますが、その時にはまたお知らせします。 そういえば、今回のキャンドル教室のBGMはWhat's Love?とEl Gran Silencio。これはいつもそうなんですけど、その時点で気に入っている音楽がBGMとなります。ってなことで、今度はそれがなにになるか... その時にならないとわかりません。ってなことで、それでは。 written in Tokyo on the 11th September, 2000. |